■ 童具を上手に取り入れて楽しい子育てを 和久洋三
子どもの成長の「主食」となる童具をどのように与えていったらよいか、お話します。
3 教え込むのではなく、一緒に楽しむ。お父さんも出番ですよ
童具を与えるときに気をつけたいのが、教育的効果を期待するあまりに遊ぶというより、教え込もうとしてしまうことです。教え込もうとすると、子どもは意思表示する、しないに関わらず、満足しません。やがてその童具に興味を示さなくなってしまいます。
自主的に遊ぶように導くためには、まず、私達が童具で子どもと一緒に楽しむことです。童具は大人にも十分魅力ある内容の深さをもっています。お父さんもぜひ、一緒に遊んでみてください。日頃、子どもと接する時間の少ないお父さんにとって、童具は親子の絆を深める役割を果たすものとなるはずです。積木や「くむくむ」などはお母さんよりお父さんの方が得意かもしれません。
子どもをそっちのけで童具で遊んでいるというお父さんもたくさんいます。
親と一緒に遊んでもらうことは、子どもにとって一番の喜びです。その喜びを得ると子どもはやがてひとりで遊ぶようになります。昔から遊び継がれてきたあやとりや折り紙などもそうしてきたように。
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<くむくむ>お父さんに作ってもらったオートバイ |
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お父さんと一緒に積木あそび |
4 童具は成長に応じた遊び方ができるので、中学生からでも役立ちます
「おもちゃはせいぜい、小学校に入るまでのものでしょう。だから、そんなにこだわらなくてもいいのでは」という質問を受けました。
これは、遊ぶことと学ぶことを全く別のこととして考えた意見です。
遊びが、勉強を妨げるものという意識があるように思います。ヨーロッパでは、中学生も高校生もいろんなパズルを楽しみます。大人たちも長いバカンスの間中、パズルやゲームを楽しみます。
童具は、数学の原理に基づいてつくられています。同じものでも小学生や中学生が遊べば、幼児とは違う情報が得られるようになっているので、何歳になったからもう卒業ということはありません。私のつくった童具は、数学者や建築家がかならず興味をもってくれます。
また、私はお年寄りやハンディキャップをもった子どもたちのリハビリという観点からも童具の開発を進めてきました。
新潟県のあるデイケアセンターでは、<かずの木>などの童具を使って、毎日手先を動かす時間をつくっています。最初は10分程度で切り上げていましたが、半年たった今では、30分以上も集中して楽しんでおられるとのこと。また、表情も始めた頃より張りがあると報告を受け、童具がお役に立てたことをとても幸せに思っています。知的障害児のための童具は、六年間、ダウン症や小頭症の子と一緒に過ごしてきた中から生まれたもので、モンテッソーリの考え方も取り入れています。関心のある方には一度使っていただきたい童具です。
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おじいちゃん、おばあちゃんたちと一緒に。 |
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点取りゲームをした後、「どっちのビーズが多いかな」<かずの木> |
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