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おもちゃの与え方@

和久洋三の「童具館」は、積み木・木のおもちゃなどの「童具」によって子どもたちの創造力と共生意識を育てます。
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■ 童具を上手に取り入れて楽しい子育てを  和久洋三

 子どもの成長の「主食」となる童具をどのように与えていったらよいか、お話します。

1 よいおもちゃのある環境づくりは親の役目

 最初にいえることは、常に童具とふれあうことのできる環境をつくってあげることです。WAKU童具には関連性があります。個々の童具で楽しむのはもちろんのことですが、他の童具と一緒に遊び、その結びつき、関係性を感じ取ることに重要な意味があります。ですから、雑多なおもちゃ箱の中に童具がひとつ、ふたつあるのでは本領が発揮できません。まず、子どもの創造力を満足させるに充分な量の童具をそろえて、環境づくりをしてあげてください。
 創造力はいろいろなものごとを結びつける力でもあるのです。
 そして、子どもとの関わり方や、童具の真髄を理解して、楽しい子育てや、保育をしていただきたいと思います。

2 自発性を育てるには口出しをしない

 『わくわく創造アトリエ』にやってくるある三歳の男の子とそのお母さんとの間にこんなことがありました。その日は空き瓶と粘土を使って花瓶をつくっていました。そのお母さんはいつものように心配そうに子どものやることに細かく注意を与えています。すると突然
 「うるさいっ! むこう、いってて」と、男の子が反逆したのです。初めてのレジスタンスです。
 「ほんとにいいの? お母さんいっちゃうよ」
 「いいっ」
 「大丈夫ですよ、お母さん」
 私にうながされてお母さんは別室に姿を消しました。その途端、その子はもう夢中でつくり始めました。自分が思うようにやれたのは初めてのことだったのです。
 「よしっ、できた」
 その姿の、なんと晴ればれとしたことか。納得し、悔いはないぞ、という思いで発した「叫び」でした。出来上がりがまた、すばらしいのです。やがて、戻ってきたお母さんもびっくり。その子はふっと優しい声になって「おかあさん、さみしかったでしょ」と、母親の腕をさすっていました。
 創造活動をするなかで一番ベースとなるものは子どもの「自発性」です。「やる気」といってもいいでしょう。なんでも自発的におこなうことが重要です。教えられていたのでは、経験したことが身につきません。
 皮肉なことに、親や保育者があまりに親切ていねいに指示しすぎるため、せっかくの子どもの自発性の芽を摘んでいることが多いのです。
 この男の子は、拒否できたからまだ良かったのです。その気持ちさえも萎えて、子どもからのシグナルが消えてしまったときが怖いのです。先を急がないでください。そして子どもを信頼してあげてください。子どもが夢中で何かをしているときには、言葉を飲み込む心の余裕を持っていただきたいのです。



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