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積み木で育つ知恵A

和久洋三の「童具館」は、積み木・木のおもちゃなどの「童具」によって子どもたちの創造力と共生意識を育てます。
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積み木もいろいろ、いいおもちゃには条件があります  和久洋三

1 数学の基礎が身につきます

 数学とは、かたち、量(数)がつくりだす「秩序」の世界です。
 小学校に入学して、つまづきやすい教科が算数です。それは、算数が抽象性の高い教科だからです。はじめて出会う教科が抽象的であり過ぎると、わかりにくくなるのは当然のこと。幼い時から積木遊びをすることで、抽象的なものを具体的なかたちや、量(数)によってイメージすることができるようになります。そして、論理的に物事を考える力が育っていきます。

2 まとめる力、応用する力を育てます

 積木で大きなお城や塔をつくろうと思ったら、違うかたち、たくさんのピース(部品)をバランスよく使いこなしていく力が必要です。
 「あ、ここは立方体じゃなくて、直方体だ」
 「円柱にしたら、もっとカッコいいかも」
 あれこれ考えて、ひとつのものを完成させたときの子どもの顔は輝いています。
 この時の喜びは、次のステップへと子どもを向かわせます。喜びがあるから、努力も惜しみません。集中力も増すでしょう。こうしたたくさんのピース(部品)からひとつのものをつくり上げていくという遊びは、考えを「まとめる力」を養っていきます。
 バランスの良い、調和のとれた構造物をつくる遊びは美的センスも磨かれていきます。
 また、反対にひとつのものからいろいろな遊びを展開することは「応用する力」を育てます。まだ積木をうまく積み上げることができない2才の子どもでも楽しめます。円柱の積み木をマイクにみたてて歌を歌ったり、そうかと思うとそのマイクがコップに変身、親にもひとつ持たせて「かんぱーい。ゴクゴク、おいちいねえ。くまちゃんもどうぞ」。ぬいぐるみに話しかけます。シンプルなかたちは、想像力をかき立てます。
 みたて遊びは、周囲への愛情を育み、人やもの、自然を大切にする心を育てる遊びです。
 ここで言う「まとめる力」「応用する力」は、考える力がつくという意味だけではありません。もっと大切なのはやがて大人になって生活や仕事のなかでこうした力を生かすことで、楽しく豊かに生きる力が身につくことです。
 以上のように積木は、たくさんの可能性を引き出す、優れた童具であることを、知っていただきたいと思います。
 しかし、積み木なら何でもいいというわけではありません。子どもの能力を引き出すには一定の条件が必要です。残念ながら、私が知る限りではそうした条件を備えている積木はおもちゃ売場にはほとんどありません。

 あらゆる童具は、一緒に組み合わせて遊ぶことができます。


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