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童具共育2005年立春号

和久洋三の「童具館」は、積み木・木のおもちゃなどの「童具」によって子どもたちの創造力と共生意識を育てます。
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「童具共育」は、童具についてのさまざまな情報、最新情報をお届けする情報誌です。
特集記事、和久洋三のエッセー、読者からの体験記、投稿写真、アトリエ紹介などまた、定期購読者には、WAKU-SHOP通信、積木イベント、ワークショップ、夏アトリエのご案内もおこないます。
  発行:年4回(4,7,10,12月)です。
  仕様:A4判、カラー4ページ
  会費:2年分(当年+翌年)で1,000円(税込、送料込)です。
  お申込み方法:こちらをご覧下さい
  または、もよりの童具取扱店か、童具館に直接お申込ください。
※発行年度は、当年4月〜翌年3月です。「童具共育」は、発行年度の途中に入会された方には、4月(春号)にさかのぼってお届けします。ただし、3月1日以降にお申込みされた方には新年度分(4月)からお届けします。

2005年立春号・もくじ
特集 「積木ワークショップのすすめ方」
和久洋三のエッセー
  童具で子育て
わくわく創造アトリエ
  ◎テーマ:点線面
「ところてんづくり」と「紙の織物」

童具で子育て

一致の快感

 アトリエでのことです。親子クラスから幼児クラスに進級する時、子どもの態度は三つに分かれます。

1) 今まで親に甘えていたのが嘘のようにひとりの活動を楽しむ子ども。
2) 泣き叫んで親を何がなんでも離そうとしない子。
3) 離れるのはつらいけど、涙をこらえてがまんする子。

 子どもの成長にはいろいろなパターンがあるので、それぞれでいいと思います。
 しかし、活動が終わって母親が迎えに来た時、ほとんどの子が、抱えきれない大きな身体にしがみつき、必死に抱きしめます。離れていた母親と一つになりたい気持ちが痛いほど伝わってきます。
 これと同じ思いを積木を並べたり、積み重ねるときの子どもに感じます。
 並べた時に接した部分をそっと指で撫でる子がいます。積み重ねた時に両手で上から下にそおーっと触る子がいます。
 三つの積木、四つの積木が一致して一つになっていることを確かめるしぐさです。そしてきちんとつながっていることに満足気な表情をします。
 そんな姿を見て、わたしは積木の角を丸めるのをやめました。危険をあれこれ云うひとがいますが、身のまわりは危険だらけです。それに少しずつ対処していく智恵を身につけて子どもは成長しています。
 母への思いも積木への思いも同じです。ぴったり感を大切にしたかったのです。


幼い頃の気持ちをわかってくれる人に出会えた
---------和久先生への手紙

 いつも和久先生の積木で、3才の息子と1才の娘といっしょに楽しませていただいています。和久先生には一度お礼を言いたいと思い、お便りしました。
 童具とはじめて出合ったのは、生まれたばかりの樹(いつき)のために、絵本を求めて周南市の絵本と童具のお店に行った時でした。その時、お店の方に「積木がいいですよ」と勧められ、和久先生の「おもちゃの選び方与え方」という小冊子をいただきました。これを読んでいなかったら、童具の世界を知ることはできなかったかもしれません。
「色彩は本当に必要なものだけに」(小冊子19ページ)を読んだ時、幼い頃にプラスティックのブロックで毎日のようにお家や街をつくって遊んでいたことを思い出しました。そのブロックには、赤、白、黄などの色がつけられていて、数も限られていたので、「真っ白い家がつくりたい」とつくりはじめても、途中で白のパーツが足りなくなり、完成できなかったのです。私は代わりに黄色などをつけ足すのが絶対に嫌で、中途半端に終わることにすごくがっかりしていました。
 また、黄色のブロックの片面に石油会社のマークをプリントしたものがありました。多分、ガソリンスタンドのキットだと思いますが、「こんなマークがなければ、いろいろ使えるのに」と思っていました。ブロックに色がついていなければいいのに、とよく思っていました。楽しく遊んでいても、こんな問題にいつもぶち当たり、「思いのまま」に遊ぶことができませんでした。しかし、子どもでしたから「白ばかりたくさん買って」と親に頼むこともできず、あきらめていたのです。
 「色彩があることによって、遊びが制限されてしまう」という和久先生の文章を読んで、プラスティックのブロックで遊んでいた幼い頃の私の気持ちをわかってくれる人にはじめて出会えた気がして、大げさでなく涙が出ました。白い家を完成できずにがっかりしていた5才の自分が救われたように感じました。
私は今、子どもの頃にできなかったことを取り戻すように、積木の世界に没頭することがあります。白木は本当に素晴らしいですね。色をつけたい時には<ケルンモザイク>で「思いのまま」につけられ、イメージがどんどん広がっていく気がします。お節句や季節の行事なども積木を使って表現しているので、樹(いつき)は「積木でなんでもつくれる」と思っているようです。最近は<かずの木>でドールハウスをつくりました。妹の碧(あおい)は<マグネットモザイク>に夢中です。
 今の世の中は消費をあおるように動いているので、意思をしっかり持っていないと流されそうになります。
しかし、童具の世界を知ってからは、何事においても「本当に大切で必要なものは何か」を意識するようになりました。子どものおもちゃ(童具)から、生き方のすべてを見直すことができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
 子どもに対する見方もずいぶん変わってきました。子どもの偉大さに気がつくと何も言えなくなるって本当ですね。息子が「わくわく創造アトリエ」に行きはじめた頃は、口出ししたいのを飲み込むのが大変でしたが、近頃はのんびりと見ていられるようになりました。私は小学校の教員をしていますので、「待つことができる教師になりたい」という教職に就いて以来の抱負の実践に一歩踏み出そうと思っています。

 
寄稿者 重政 好子 様
お子様 樹(いつき)くん (3才7ヶ月)
      碧(あおい)ちゃん (1才7ヶ月)

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