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和久洋三の「童具館」は、積み木・木のおもちゃなどの「童具」によって子どもたちの創造力と共生意識を育てます。
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■ 子どもが喜ぶおもちゃが良いおもちゃとは限りません   和久洋三

1 流行りもの

 みなさんは、お子さんにどのようなおもちゃを与えていますか。またどんな基準でおもちゃを選んでいますか? 童具についてふれる前にまず、子どもが喜ぶおもちゃについて考えてみましょう。

 子ども達はどんなおもちゃでよく遊ぶのだろう。
 保父時代、私はそれが知りたくて、一年間統計をとったことがありました。
 当時は怪獣おもちゃが大流行していました。保育園にも寄付などで怪獣のおもちゃがたくさんありました。新しい怪獣が来ると、子ども達はパッと飛びつき、奪い合います。
 ところが、四、五日もたつと子ども達はその怪獣のおもちゃに見向きもしなくなるのです。
 結局、集計の結果は外遊びではボール、室内では積木、これが一番よく遊んだおもちゃでした。童具デザイナーを志していた当時の私にとっては、子ども達に大きな課題を突きつけられた思いがしたものです。あんな単純なもので遊ぶのなら、わざわざ童具を創作する必要はないのでは、と思ったのです。ところが、この丸と三角と四角の世界は子どもにとってだけでなく、デザイナーにとっても限りなく魅力的な世界でした。
 このことを通して、私はおもちゃには、いっときの慰めものとして与えられるものと、いつまでも子どもを楽しませるものがあることを知ったのです。

 
<ベビーボール>        <ママボール>

2 仕掛けおもちゃ、複雑なおもちゃ

 動く、音が出る、光る、電子仕掛け、機械仕掛けなど、複雑なおもちゃは最近ますます増え、おもちゃ売場でも子どもの心を捉えているようです。
 しかし、こうしたスイッチひとつで動いたり、鳴ったり、光ったりするものは、遊び方が決まっているので自分で工夫して新しい遊び方を発見することがほとんどできません。自ら積極的に関わる余地のないおもちゃは遊びが次第に受動的になり、子どもの自発性や能動性が開発されません。何回か遊ぶうちに答えが見えてしまうので関心もしだいに薄れていきます。
 また、かりに壊れてしまったらやっかいなのも、これらのおもちゃです。修理するより新しいおもちゃを買い与えてしまう場合が多いのではないでしょうか? 構造が精巧であればあるほど家庭でなおすことが難しくなってきますし、メーカーに送ったりする手間を考えたら別のものを買った方が早いと考えてしまうのも、忙しい親の立場からしてみれば、しかたないかもしれません。でも、これでは子どもの「もの」に対する愛着は湧いてきません。次から次へと別のものに興味が移り、結果的にひとつのものを使い込む、大切にするという心が失われてしまいます。

 
<じゃん>


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