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積み木の魅力 2/2

積み木で育つ「まとめ」と「応用」

まとめる力、応用する力を育てます

 積木で大きなお城や塔をつくろうと思ったら、違う形、たくさんのピース(部品)をバランスよく使いこなしていく力が必要です。
 「あ、ここは立方体じゃなくて、直方体だ」
 「円柱にしたら、もっとカッコいいかも」
 あれこれ考えて、ひとつのものを完成させた時の子どもの顔は輝いています。
 この時の喜びは、次のステップへと子どもを向かわせます。喜びがあるから、努力も惜しみません。集中力も増すでしょう。こうしたたくさんのピース(部品)からひとつのものをつくり上げていくという遊びは、ものごとを「まとめる力」を養っていきます。
 バランスの良い、調和のとれた構造物をつくる遊びは美的センスも磨かれていきます。

 また、反対にひとつのものからいろいろな遊びを展開することは「応用する力」を育てます。例えば、みたて遊び。まだ積木をうまく積み上げることができない2歳の子どもでもおおいに楽しめます。円柱の積木をマイクにみたてて歌を歌ったり、そうかと思うとそのマイクがコップに変身、親にも一つ持たせて「かんぱーい。ゴクゴク、おいちいねえ。くまちゃんもどうぞ」。シンプルな形は、想像力をかき立てます。
 みたて遊びは、周囲への愛情を育み、人や物、自然を大切にする心を育てる遊びです。

 ここで言う「まとめる力」「応用する力」は、考える力がつくという意味だけで取り上げたわけではありません。もっと大切なことはこれこそが創造活動に向かわせる思考なのです。創造力はやりたいことをやり遂げる力です。自由に生きるためのかけがえのない能力です。
 以上のように積木は、たくさんの可能性を引き出す、優れた童具であることを、知っていただきたいと思います。

 しかし、積木なら何でもいいというわけではありません。子どもの能力を引き出すには一定の条件が必要です。残念ながら、私が知る限りではそうした条件を備えている積木はおもちゃ売場にはほとんどありません。

>続いて<いい積み木の条件>もご覧下さい。

(和久洋三著/『おもちゃの選び方・与え方』より抜粋)

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